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【レビュー】P4U/P4U2は2作目の方が面白いターミネーター的なやつだった

実はP4UP4U2のストーリーを年明けにクリアしていたので感想を。
シリーズファンによる愛をこめた辛口評価になっていますので参考程度に!

※ストーリーの根幹にかかわるネタバレはしていませんが、ストーリー中のスクリーンショットが貼ってあります。プレイ前に事前情報を入れたくない人はご注意ください。













P4Uストーリーモード:★☆☆☆☆
ごめんなさい。くっそおもんない。

まずこれはP4UP4U2共通することなのですが、このゲームのストーリーモードはただのノベルゲーです。
たまに格ゲーのミニゲームが挟まるだけの読み物ゲーです。
文章を読んでいるだけで数十時間奪われます。
そもそもこの時点で筆者には合わないゲームです。

これを前提として聞いてほしい。

P4Uのストーリーモードには12人のキャラクター目線のストーリーが用意されています。
鳴上悠編、花村編、アイギス編etc…

一応100%達成済み

これらのほとんどが主人公をそのキャラに置き換えただけで同じストーリー展開のもの。
クマ総統が始めたP-1グランプリを勝ち抜いていきながら、ラビリスとクマ総統の正体を追いかける。

これが11回続きます。全部パラレル。
ラビリス編のみラビリスの過去の物語になっていて別物なので、11回。ずっと同じストーリーを見ることになります。

地獄。

一応キャラクターによって心理描写は違いますし、対戦相手も変わるようになっています。
とはいえ代り映えのしないキャラクター間のやりとりは、見る前から容易に想像できるようなものばかり。

主人公にしたキャラクターを中心にストーリーが進んでいくので、その主人公が最後まで勝ち進むことは分かり切っています。
序盤だけ各キャラがP3,4本編後どうしていたかのオリジナルストーリーが入りますが、P-1グランプリが始まってからはどのキャラも同じようなストーリー。大マンネリもいいところ。

ペルソナのようなRPG作品ではほぼ不可能なあえて全員を主人公にするということ。格ゲーだからこそ実現できたそれによって各キャラの思考を垣間見ることができることがいいことなのかな、とも思います。しかしP4のキャラクターは全員キャラクター像が分かりやすく心理描写にも意外性を感じることはありませんでした。そこに面白味はなかった。

なんならちょっときちい…

そもそも、何周するとか置いといてストーリーが大して面白くないです。最後までプレイしても達成感の1つもありませんでした。ごめん。

このストーリーモードの面白かった点を挙げるとするならば、2つ。

まずはP3本編から3年後の美鶴、真田、アイギスが登場すること。
P3ファンワイ大歓喜。ありがとう。

美鶴と真田は個性を煮詰めて分かりやすい"キャラクター"にされ、イロモノのような扱いを受けています。
P3の仲間たちは以降の作品の仲間たちに比べて“人間らしさ”が強く描かれていたので分かりやすい個性のキャラクターにされてしまったことは少し残念。
P3からP4Uに入る人よりもP4から入る人の方が多いと考え、P4キャラに負けないような個性付けをされたのでしょうか。
それとも高校生という枠から飛び出たことで溜め込んでた個性が爆発しちゃっただけ?
にしても海外で裸マントで武者修行するような脳筋SEESにいたっけ?

これはU2から登場するキャラクターにも言えることですが、P3キャラはナビの風花、中学生になった天田を除いて全員服が尖り散らかしてます。
特捜隊のメンバーは制服を着ることが決まっているので、視覚的に華やかにするためにもP3キャラにアクの強い服を着せているのだろうという制作側の事情も想像できる。
なのでひとまずビジュアル面は目をつぶっています。つぶるしかない。
一応エピローグで私服も見れますし耐えです。

そもそも3年後のP3キャラが見れただけでもお釣りは帰ってきます。ほんとに嬉しいんです。
シャドウワーカーとなった美鶴と公安とのやり取りなんかは新鮮で面白かったです。

また影時間が見れただけでもうれしい

もう1つの面白かった点。ラビリスという魅力あふれる新キャラクターの存在。
エセ関西弁を話す機械の少女と要素てんこ盛りですが、アイギスの初期とは比べ物にならないほど人間臭さも感じますし非常に魅力的でした。
そんなラビリスの過去編も個人的にはかなり好きなシナリオ。
かなり愛着が湧いてしまったので以降の作品でもっと露出が増えることを期待したいです。

正直普通に泣いたストーリー

とまあ、うだうだ文句垂れてますがこのゲームはあくまで格ゲーです。
格ゲーにはゲーセンでプレイできるアーケード版があります。
ストーリーはアーケード版で簡略に再現できるように単調なものにしたことも理解できる。
格ゲーにストーリーを求めるなという声も大いにわかります。
でも!このゲームは格ゲーであり『ペルソナ』でもあるんだよ!!
ストーリーを楽しみにして何が悪い!!

別にストーリーを知りたいだけであれば全キャラ分のストーリーを見る必要はありません。
よほどのペルソナファンじゃない限り、全キャラ分見ることはおすすめしません。
こっちはもうペルソナのストーリーなら全部見ないと落ち着かない身体になってるだけなんです。

以上、P4Uストーリーの感想でした。
まとめると、シナリオは微妙。同じようなストーリーを何度もプレイする作業感は最悪。P3キャラの描き方には疑問。ラビリスはいいキャラクター。
総じて、ラビリスという新キャラの魅力だけでギリ評価が最低にならずに済んでいる。そんなストーリーでした。
ボロクソ言いましたが、P4キャラと3年後のP3キャラが共演する作品が制作されたこと自体に感謝はしています!星は1つ!

一番のサプライズ、黒沢刑事再登場




P4U2ストーリーモード:★★★★☆
お世辞にも面白いとは言えなかったP4Uの続きのストーリー。正直期待はしていなかったんです。
いや。
面白かったんですよこれが。
U2のストーリーは普通に面白かったんですよ!
ここからは評価がガラッと変わりますよー。

ノベル形式なのはそのままです。それはもうそういうもの。仕方ない。

今回は12個もパラレルストーリーはありません!
鳴上悠を主人公として特捜隊にスポットを当てたP4編と、ラビリスを主人公にしてP3キャラにスポットを当てたP3編の2つのみ。
この2つのストーリーは展開が違うパラレルになっています。
ついでに、裏で足立が何をしていたか判明する足立編もありますが、たぶんP4編と共通のシナリオなのでパラレルではないと思います。

P4編、P3編共に100%達成済み

パラレルが減った分ストーリーが濃厚になっています。
前作よりも先が読めないストーリー展開。SEES再集結。これまた魅力的な敵キャラ皆月。
今度は褒めるところだらけです。

ストーリーには影時間やタルタロスなどP3プレイヤーなら聞きなじみのある言葉が出てきます。
前作よりもP3色が強くなっており、P3ファンワイここでも歓喜
まさかの幾月の名前も登場します。しかもかなりの重要人物として本作のストーリーに関わってきます。びっくり。

ストーリー中は『一方こっちのメンバーは…』みたいな感じで各キャラの見せ場がきっちり作られており、前作の11個のパラレルは何だったのかとより疑問が強くなる事態。
ちなみに先述した通りP4編とP3編はパラレルになっていますが、最終決戦までの各キャラの動き方がかなり変わっていてそれなりに新鮮さがありました。

そしてなによりゆかり、順平、天田、コロマルの参戦によるSEES再集結。(一応風花は前作でも少しだけ登場済)
これが一番アツい。

相変わらずここは高校を卒業するとイロモノにされる世界のようですが、それでも貴重な常識人枠が帰ってきてくれたおかげでイロモノの集まり感は少し薄れているような気がします。
美鶴、真田はそのキャラクターが元々持っていた一味変わったスパイスのような個性を煮詰めて変人にしている感じでした。
本作の追加メンバーは人間性にはそこまで変化を加えず、そのキャラクターが3年前から変化した生活を強調。
ゆかりっちが芸能業をしていたり、順平が野球コーチをしていたり。
成長やギャップが見えるような個性の出し方だったこともあって好印象です。
天田なんて普通に成長して中学生になっているだけでおおーってなりますし。

そして前作では美鶴真田アイギスと特捜隊メンバー間での交流についても思うところがありました。3人の常人離れした見た目と性格のせいで"会話"というより、お互いへの"リアクション"と表現したくなるような程度の交流だったように感じていました。
本作では元SEESメンバーと特捜隊メンバーがしっかりと"会話"しています。
前作の3人に比べて常識的な考え方を持っているゆかりっちや天田など等身大で会話ができるメンバーが増えたおかげだと思います。
あとそもそもP3キャラとP4キャラの会話シーンが増えたかな?
とにかく本当に良かった。

なにより!!!
3年後のゆかりっちに会えただけで俺は幸せです。神ゲー。ありがとう。

ありがとう。

エピローグでその後のSEESメンバーがどうしてるか見ることができます。これがなかなかいい。
とくに真田さんが普通に大学生してるシーン。これが大好きで。武者修行とかよりそういうの見たかったんです。

まじで草

本作での敵勢力にあたる皆月もいいキャラクターしてました。詳細はネタバレになるので伏せますが、かなり好きなキャラクター。
ツクヨミとか普通にかっこよすぎるし。なにあれ。
次回作とかあったら悠と共闘とかしてほしいなー。あったら。あれよ。

ツクヨミのデザインが刺さった

不満点をあげとすれば、足立の扱いが微妙過ぎること。あのシーンがやりたかっただけで登場させられてるような気がする。
足立編もほとんど想定通りの展開だったので作業感が強めでした。足立には根強いファンがいるけどあれで満足してるのかな。

以上、P4U2ストーリーの感想でした。
まとめるとシナリオよし。作業感少なめ(前作に比べ)。P3キャラの描き方は改善。P3とP4のクロスオーバー感も強めに。新キャラも魅力的。
総じて非常に面白かったです!
そもそもノベルゲーが好きじゃないので評価は星4ですが、筆者がノベルゲーに与えられる最高点だと思ってください!

かわいい。


あとがき
感想を読んでいただきありがとうございます。

筆者がP4Uをプレイし始めたのはなんと2022年の3月。
この記事を書いているのは2024年の4月。
え?

実はストーリーをプレイしている途中でPS3がぶっ壊れました。勘弁。
その頃には既にリマスター版発売が決定していたので、修理に出すのも面倒くさくリマスター発売まで放置していました。
2023年3月、いざU2リマスターが発売されすぐにP4U編はクリアしましたが、「これと同じ量のノベルゲーをもう一回やるのか…」と考えると意気消沈。
結局U2のストーリーをプレイし始めたのは2023年の11月でした。こんなに面白いならもっと早くやっておけば…
とまあ紆余曲折で2年越しにクリアしたわけですよ!なんこの進め方。

なので一応PS3P4Uのソフト自体は持っているんですよね。
U2とはOPとかUIも違いますから、それを見ることができただけでも購入した甲斐はあったかなと思います。

あと今回のレビューではBGMについて触れませんでした。せっかくなのでここで少し触れておきます。
ストーリー本編中は基本的に新規BGMは流れず、過去作のBGMを似合いそうな場面で流すスタイル。
基本的に違和感は感じないようなBGM選びをされるんですが、Heartful Cryの押し売りは気になりました。あれもっと大事にするべきBGMよ。
新規BGMはOP,ED,対戦パートでのみ流れます。
キャラクター毎に一曲ずつテーマ曲が用意されているので力は入っているよう。
本作の作曲は喜多條氏。ポスト大明神でお馴染みですね。
耳馴染みのいいBGMも多く、個人的には千枝ちゃんのテーマ『Like The Dragon』とU2のED『Today』がお気に入りです。
とはいえ対戦にあまり時間を使っていないので新規BGMは印象が薄いんですよね。
クリア後にサントラを聴いて「あーこんなBGMあったな」と楽しんでました。
ストーカー倶楽部のせいで『Today』の2番で勇敢なパンティが空耳しちゃうのはご愛敬。

一応対戦とかは気が向いたときにでもガッツリやろうかと思います。まだやってる人いるのかな。
声かけてくれたら頑張ろうとは思ってますのでお誘いお待ちしています!

以上、今更すぎるP4U,U2ストーリークリアレビューのようなものでした!
とりあえずP3,P4ファンの方にはぜひプレイしてほしい2作品です!
いまならP4U2リマスター買うだけでP4Uのストーリーも遊べますから!



最後まで読んでいただきありがとうございました。



次回はP5Tのレビューのようなものを予定してます。(小声)(いつになることやら)(更新頻度終わってるブログ)(やる気はあるんです)


【2024/4/25 追記】
文章を乱れを修正しました。